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2美術館での田渕俊夫展





 
 
いのちの煌めき「田渕俊夫展」は、現在、渋谷の松濤美術館で開催されています。

ここでは愛知県での開催分からご紹介します。
氏は20代後半から15年にわたり愛知県立芸大に在職され、在職中は必然的に県内に在住しておられた関係で、ご縁も深いようで、愛知県では2美術館での同時開催となっていました。

市美術館で開催されていた”いのちの煌めき”の作品群が、
現在、渋谷・松濤美術館に巡回展示されており、
もうひとつのメナード美術館での展示は、先だっての日曜日まで続けられていました。
私が出かけることが出来たのは、2美術館とも、それぞれの会期最終日のぎりぎりでした。



下は先日会期が終わったばかりの
↓メナード美術館パンフレットより

tabutitosio3-1e.jpg

パンフレット表・絵
「バレリーナⅠ」2009年 (初公開)




メナード美術館では「技のひみつ」として、
岩絵具など使用材料が説明紹介されていて、材料をとおして技術を紐解きながら絵を観賞できるよう、工夫がなされていました。その工夫(演出)は良かったと思います。
圧倒的なまでの高い技術力を感じさせる、非常にスケールの大きな絵群です。
絵の制作に使われている材料を知ることで、画家の画室に近づき、絵の制作の過程が身直に感じられ、
スケールの大きな絵の親しみにくさが、和らぐ気がしました。



下は墨絵ですが、氏の墨絵はあくまでも日本画の独特の手法に基づき、またその研鑽の成果が存分に現れているかと。
徹底した写生(デッサン)に基づき、厳しく構想構築が重ねられた上で、下絵が作られ、
最後に本画となる用紙(この場合は和紙)の上に、あとは一気に、墨による直描きがされています。
この墨描きの前に登場するのが、OHPという現代機器で(どうやら映写機のようなものらしい)、これで下絵を映写するのだそうで・・・・・・・・これには驚きましたが、氏はコピー機等も要所で使いこなし絵画制作上の技術の可能性を、自在に開拓しておられます。




薄は代表的なモチーフのようです。
たえまなく変化し続ける光の動き、逆光や、風による葉の揺らぎ、変化する温度、薄を取り巻く微妙な環境が、
独特なタッチで描かれています。

tabutitosio3-2susuki.jpg

「すすき」 2008年 (初公開)




↓拡がる雲海の表現が心地よく美しく、
見入りました。

tabutitosio3-3huji.jpg

「大地悠久・雲海富士」2004年




色彩は鮮やかで純度が高く、岩絵の具の品質へのこだわりも随所に感じ取れます。

tabutitosio3-4kusamura.jpg

「夕輝」2008年



↓比較的古い絵です。

tabutitosio3-8kusamura2.jpg

「早春」1977年




こちらも古いようですが、年代の確認を忘れました。
小品です。
肩の力がふっと抜けるような情感があります。
ポストカードでゲットしてきました。

tabutitosio3-6hanabi.jpg

「遠い花火」




↓下は会期を5月に終えている名古屋市美術館のパンフレット。

tabutitosio1-1.jpg


パンフレット表・絵
「流転」1983年



市美術館の展覧会では、展示されているすべての絵に、
画家本人の短いコメントが添えられていました。これも良い演出と思いました。
コメントをとおして画家の思いのようなものが身近になり、その制作過程を想像しながら、絵の観賞が出来る気がしました。



上の絵「流転」に添えられているコメントをカタログから

---- あさがおの種を庭に撒き、芽がでたところからスケッチを始めて、
つるを延ばし花を咲かせ実を付けて刈れるまでを、半年以上かけて画用紙に収めました。
欲張って庭のあちこちに種を撒いたので、庭中あさがおだらけになりました。
あさがおは夏の花を思っていましたが、11月になっても花を咲かせ続けます。
いつまでもあさがおにかかりきりになっていられませんので、
思い切って全部刈り取ってしまうことにしました。
明るいうちでは愛情が有ってどうしても刈り取れませんので、
妻に手伝わせて夜刈り取ったのですが、次の朝、根こそぎ刈り取られ積み上げられたあさがおが華麗な花を咲かせているのです。しばらくの間罪悪感に悩まされました。-----

 いのち煌めき「田渕俊夫展」カタログより 監修:田渕俊夫 編集:名古市美術館、中日新聞社




田渕氏の絵はスケールが大きくまた何ら隙がなく、非常に厳しい内的追及や技への研鑽ぶりが感じられます。
ですが、この方は楽しげに屈託なく、その厳しい研鑽をやってのけてる感じが見受けられ、
またお写真で拝見する範囲、お人柄の雰囲気もおっとりした感じで、
その辺も良いなーと思えました。




久々に見応えのある展覧会でした。




展覧会(いのちの煌めき)は渋谷以降、富山県、福島県と、氏にご縁のある地を巡回するそうです。
お近くの方、ぜひどうぞご高覧あれ・・・・・。


















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Aya

Author:Aya
 
元、染織工芸作家&美術講師。
子供から大人を対象に美術指導をしつつ、色彩の表現など含めてストイックに心と技の研鑽&染織作品発表という日々を過ごす。
傍ら、仏教学を学び、実践として禅を学び、工芸の仕事を動禅と捉え、仕事を通して禅瞑想を深めてゆく。

幾つかの大小の節目を経て染織作家活動からは引退し、呼ばれるようにしてスピリチュアル系の学習レッスンを重ね、98年より(暮らしに支障のない範囲で)レイキ他、自己変容のための各講座を企画。
06年2月、突然、天使層に出会い、強い導きを受け、その後は天使&高次系アチューメントセッションをメインに行う。
 
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