2009/11/14

フルトヴェングラー指揮 ベートーヴェン交響曲第5番「運命」

心の琴線に触れる、
あるいは、魂が揺さぶられたりするものが何であるかは、
その時々によって変わりますね。
音楽の感じ方も同様ですね。



このCDは10年程前に購入してあったものでしたが、
購入当時には、それほど心に響くという感じはなく、しっかり聴きたいとは思えず、
(むしろ重苦しく感じて・・・・・
あまり好きにはなれないかなっと感じましたかしら?古い記憶です。)
結局、長い年数、聴かない部類のCDとして、お蔵入りになっていました。


今年春ごろ、増えすぎたCD&DVD類を整理していて、このCDを見つけ、
期待はしないで、ボリュームを抑えて、BGM感覚でかけてみました。

片づけをしながら、聞き流すつもりでいました。


が、いつの間にか、片付けどころではなく、
ボリュームを上げて、
真剣に、オーディオの前に座って聴き入っているのです。
終了すると、直ちにリピートして聴きなおし・・・・・。

身ぶるいさえ感じ・・・・・・・・・、
しまいには何とも言えない感動に満たされていたのでした。


いったい何が、そうまでも自分を惹き込ませるのか
何が、それほど心に響くのか、
その理由を知りたいという気持ちもあったかと思いますが、
結局この日、時間の許す範囲で、繰り返し繰り返し、聴きかえしていたのでした。

そしてその後、幾度、我が家にこの第5が力強く響いたことか・・・・。


時期を経て、今、聴きかえしますと、
もう少し距離を置いたフランクな感じ方(味わい方)で聴くことができます。
レビューにも賛否両論ありますように、
名演かどうかは、音楽のプロではない私には判りかねますが、
よくよく聴けば、?をひとつ掲げる要素も無いとは申しません。
ですが、
欠点のなんらない名演奏が、必ずしも、心を捉え、魂に響くとは限りません。


少なくとも、その日、なにかしらの意味で
私の心に深く触れ、
魂を大きく揺さぶったことは確かなのです。


ベートーベンの交響曲第5番「運命」は、FMなどでもしばしば耳にする反面、
真剣にまともに聴き入ったのは、
長い?やや長い?(笑)人生のなかで、もしかしたらそのときが初めてだったかもしれません。
出かけたクラシックコンサートでも「運命」はなかったと思います。


そういう第5「運命」音痴であった私を、いきなり
(胸ぐらをわしづかみするがごとくに)惹き込ませたフルトヴェングラー指揮は、
おそるべし・・・・・・・・と思いました。


録音は1947年で古いです。


ベートーヴェン : 交響曲第5番ハ短調<運命>ベートーヴェン : 交響曲第5番ハ短調<運命>
(1997/08/06)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

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録音が古いため、
音質は良いとは言えません。


下は、その音質が改善されているということで、
その後、購入して、聞き比べてみました。


ベートーヴェン:交響曲第5番ベートーヴェン:交響曲第5番
(2004/08/25)
フルトヴェングラー(ヴィルヘルム)

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私的には、音質は元のままで良いような気がしました。
何と申しますか、セピア色のものはセピア色のままで良いというか・・・・。



1947年
戦争により廃墟に近い状況であったであろうベルリンでのライブ
演奏者も指揮者も聴衆も皆、戦争を生き抜いた人々であるわけで、
凄惨な時代を超えてきたばかりの人々による、
まるで命の雄叫びのごとくの演奏・・・・。


内容については私のつたない言葉より、
CDに添付されている説明書の中の言葉を抜粋させていただきますと


~ コーダに向けてひた走るエネルギッシュな高潮、
裂帛の気合を込めて打ち下ろされるダイナミックな和音、
オーケストラも精魂こめたフルトヴェングラーの指揮と一体となって燃えに燃え、
全員が我を忘れてベートーヴェンの音楽に没入しきった、最も劇的なひとときの記録 ~
(説明文・小林利之氏)


と、これ以上にぴたりとくる説明はないでしょうと思えます。



なんにしろ、当時の人々の、時代の息づかいさえ感じさせる、
歴史的遺産としての名盤のひとつに挙げられるのではないでしょうか。


カップリングの「エグモント」もすごいですよ。
始まりの部分で、血が凍るというか・・・・・。

(血を凍らせてどうするんだ!な~んてご心配は無用です。
輝かしい勝利のシンフォニーに続きますので。(笑) )




このCDを10年近くお蔵入りさせていたのですから、
私の耳はずいぶんあてになりませんね。
あるいは、心にヒットするタイミングというものが必要だったのかもしれませんが。


いづれにしても、長きにわたりお蔵入りさせていた反省と
故フルトヴェングラー氏への詫びをこめて、
紹介させていただくことにしました。


一度聴くべ~し。







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